星の花が降るころに について

古い自分の殻をやぶって、新たな自らの可能性に気づき、未来へと飛び立つ さわやかな印象を持つ作品であった。
親友の夏実との関係だけが自分の居場所(銀木犀の木の下)であり、そこに固執している主人公。
幼なじみの戸部君の意外な面に気づくとともに銀木犀が葉を落として新しい葉を生やすという事実を知り、自らにによって閉じ込めてしまっていた新たな可能性を見出す様子を、天球上の銀木犀に瞬く木漏れ日の降り注ぐ光景に重ね合わせて描いたものであろう。タイトルの「星の花が降るころに」にあるとおり、単に星型の花が散るころだけではなく、主人公に新たな希望の木漏れ日の輝きに満ちた花が降り注いだとして受け止めればよいのではないか。
新たな展開が期待されるという面でたいへんさわやかな情趣を感じさせる作品であった。
「気づき(発見)」が次へのステップを生み出す!

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