コロナ全数把握問題

 コロナ陽性判定となった際、重症ではなく基礎疾患もなく高齢者でもない場合、「HER-SYS」への入力は、患者本人が行うことになっていく気がする。自宅療養となった人はほとんどがそれに該当することだろう。コロナ患者の90%以上を占める中・軽症者。医療現場から保健所への「発生届」の届け出義務が緩和されるとはいえ、届け出が撤廃されたわけではなく、その義務を個人が負ったに過ぎなくはないか?詳細はわからぬが‥。
 全数把握については医療現場から保健所への公的義務が個にも移っただけで、おそらく全数把握は残るのであろう。ただ、医療現場は煩わしい「HER-SYS」への入力は限られたもので済むため、全てを報告する必要はなくなる。医療ひっ迫の中で、医療従事者にとっては助けとなろう。全数把握の必要性が論議されているが、筋違いではないのかと思う。「医療現場の業務軽減、およびその他多数の患者への診断の機会を増やすため、保健所への報告(HER-SYS)は患者各々でお願いします。」と言えばよいのに、医療現場の現状が、全数把握必要・不必要の論議の口実として、すりかえて取り上げられてしまっているかに見える。
 国や厚労省が全数把握を撤廃するはずはない。濃厚接触者を含む追跡が行えなくなってしまうからだ。のちに非難ごうごうたたかれるのを懼れる彼らがすすんで無くすはずはないのだ。よって、「医療機関からの要請もあり」を理由付けとして、地方自治体に運用をなげる形でとし、一方、感染者の把握については個人に報告義務としてなげられることを傍観するつもりなのだろう。
 全数把握緩和はなんのため。その問いの答えを解説する答え方がもやっとくもっているのである。
 杞憂で終わればいいが、このところの動向を見るにつけ、どうしても勘ぐってしまう。軸がぶれてないか?まやかしではないか?曲学阿世ではないか?変に大人ぶって(良識ぶって)ないか?そう感じ、また、戯言を書いてしまった。
2022.8.25

hirorin について

東京で中学の国語教師をしていました。
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