Vol.62 困らせたいだけ!?

 教育課程の「各教科における指導内容」の記入で明らかになったが、いったいこの市を含め教育界は何を考えているのかと思う。まったく真逆である。教師が「作文」について作文するような徒労となることは一切やめてほしいと願うばかりだ。
 総合的な学習の時間でいうならば、決まった出口に向かって、事柄(教育項目)に対して関連のある教科や領域をさらい教科にも担わせることを匂わす方法は間違いである。教科担当にも総合を周知徹底させる目論見でしかないと思われる。総合の時間のここは○科に任せる的な発想を持っていると思われる。
 課題解決学習の総合の主体となるのは生徒である。各科の知識や活動を通して総合的に発展性を持って取り組ませることが必須といえる。つまり生徒が取捨選択しつつ事柄についての理解を深めていくのが筋なのである。しかし、このように出口が決まっている(出すべき答えが見えている)状態では、発展は全く見込めず、これのこの部分は○科、といったあてはめ式のクイズ解きになってしまう。総合ではなくて、分化・分散である。ベクトルが真逆を向いてしまっているのがお分かりいただけるかと思う。

 関連性を見つめることは大切だ。しかし無理やり「関連づけられるようにもぐりこめ」とするかの手法は悪手である。
 この双方向性のない一方通行の上意下達の流し込みは、諸々の場面で生じており、この一年でも顕著にわかることである。

難しく考えるな!
下から見て進めよ!

2021.1.25

白髪レガシー Vol.62 PDF